身近な危険：雪の中で車で過ごす時の注意編

昨年は大型の寒波が日本列島を襲うことが多く、降雪地域では、大きな被害が出ました。走行中に車が動かなくなり、死亡してしまう事故も報道されていました。
このような状態で死亡事故が起こるケースは
●車からでて、避難しようとして遭難する
●車の中で一酸化炭素中毒を起こす
事故の教訓から、地吹雪による車の停止状態からの脱出についてまとめます。

強風により地面表面の雪が飛ばされふきだまりにたまります。これにより、簡単に車が動かなくなります。これが地吹雪といわれる現象です。この場合、外はホワイトアウト現象により、視界が失われます。車が動けないような地吹雪の場合は、ホワイトアウト現象により、普段見慣れた場所であっても、方向感覚が失われ、目的地に向かうことができません。実際にこのような状態で死亡するケースは目的地と反対の方向に進んでしまい、凍死するケースが多いです。地元のひとですら、車から数百メートル程度の場所で死亡してしまうケースもあるように、車に戻ることすら困難な状況になるのです。連絡手段があるのであれば、不用意に車からですに、救助をまつべきです。

車での待機の際にも対応が必要です。
車の中では基本的にエンジンをきる。これは排気ガスによる一酸化炭素中毒を防ぐためです。雪によりマフラー周りが塞がれることで、排気ガスが車の下部にたまります。外が強風であっても、車が雪に囲まれることで、逃げ場がなく、発生します。これが、車の隙間から侵入し、中毒を起こします。寒さ対策でエンジンをかける必要がある場合は、マフラー周りの雪を排除し、排気ガスが車の付近にとどまらないようにする必要があります。車を掘り出すことが不可能でも、マフラー周りの雪は取り除きましょう。小さなものでよいので、寒冷地では車にスコップを常備してください。