キーレスこじ開け車上荒らしを防止する方法

ポケットから鍵を取り出すことなく自動車のドアロックを解除できる「キーレスエントリーシステム」(以下キーレス)は便利であると同時に、カギの偽造が難しいことからセキュリティ性が高いとされています。しかし近年、そんなセキュリティを回避してカギを開け、車上荒らしを行う犯罪が目立つようになってきています。

キーレスは、ワイヤレスキーを持って自動車に近づき、ドアハンドルに手をかけることで車両からワイヤレスキーに探索電波が送られ、それを受けたワイヤレスキーが返答(アンサーバック)することでカギが解除される仕組みになっています。

通常、その範囲は数十センチの狭い範囲に限られていますが、「パワーアンプ」という装置を使うことで、車両から発せられる探索電波を何倍にも増幅し、車両から遠く離れた場所にあるワイヤレスキーに信号を届けてしまいます。例えば玄関やキッチンに何気なく置かれたワイヤレスキーが増幅された探索電波に反応し、アンサーバックを行ってしまうことで、セキュリティを解除しドアを開けてしまうのです。このような仕組みを可能にする部品はＷＥＢサイトなどから簡単に入手できてしまいます。

すでに各自動車メーカーは車両とワイヤレスキーの距離を測定することで誤動作を防ぐ対策を進めているそうですが、すぐにできる対策として有効なのが「ワイヤレスキーを冷蔵庫の中に入れておく」という方法です。冷蔵庫はその設計上、外部からの電波を遮断するはたらきを持つファラデーケージとなっていることから、不正な電波が発せられても影響を受けないと言うのがその理由です。

しかしまずは、盗みのターゲットにならないことが大事です。車の中には金目のものを残しておかないというのが、セキュリティ向上の第一歩と言えるは間違いなさそうです。

＜参考ＵＲＬ＞
http://gigazine.net/news/20150504-keep-safe-from-electronic-thief/