アメリカ産牛肉の危険性

日本人の食生活において肉は欠かせない食品となっています。
家庭での食事のほかにもハンバーガーや牛丼，焼き肉など外食店での消費がかなり大きな比重を占めています。

ところで，日本人が食べている牛肉はどこからくるのでしょうか。
日本人の消費牛肉の割合はだいたい国産肉が４割，輸入肉が６割となっています。
国産の牛肉は値段も高いので，ハンバーガー，牛丼，居酒屋などの外食産業では圧倒的に輸入牛肉を使っています。

BSE問題で一時は消費が控えられたアメリカ産牛肉ですが、禁輸は解除され、いまや放射能を気にして国産よりアメリカ産を選ぶ人までいます。
しかし、アメリカ産牛肉は、強い発がん性をもつ「残留ホルモン」が桁違いに高いのです。
その残留濃度を計測してみたところ、和牛と比べて、アメリカ産牛肉は赤身でなんと600倍、脂肪で140倍も高いとの調査結果もあります。

この残留ホルモンが原因でがんの発生率が増えるとの調査結果も報告されています。
女性であれば、卵巣がんや乳がん、男性は前立腺がんや精巣がんなどの発生率が高くなるそうです。

残留ホルモンによる影響はがんの発生率を高めるだけではありません。
１９８５年，プエルトリコで３０００人の乳幼児（女児）で，初潮が早まり乳房が膨らむ，という現象が起きました。
また，イタリアやフランスでもホルモン剤が残留する肉を食べた幼児の初潮が早まったり，体毛が生えてくるなどの症状が確認されています。

アメリカ産牛肉に残留ホルモンが多い理由は、牛の肥育にエストロゲン（女性ホルモン）が使われているからです。
エストロゲンを使用することで牛の性格が穏和になる，成長が早まる，肉が軟らかくなる（時にオス牛），肉の量が増える，などの利点があるのです。
※ここでいう「ホルモン」とは正確に言えば「ホルモン様物資」で，体内で作られる天然のホルモンと同じではありません。

現在日本は，米国産の牛肉は狂牛病の検査は行っていますが，ホルモン剤に関しては事実上ほとんど行っていないため
私たちは知らず知らずのうちに残留ホルモンを多量に摂取しているのです。

日本政府が輸入制限か禁止を行わない以上は、自宅で消費する肉はなるべく国内産を選ぶ、外食では牛肉を控えるなど、
消費者自身が残留ホルモンをなるべく摂取しない取り組みが大切となってきます。