花粉症、市街地で患者が多い理由

花粉症の方にはつらい今の時期。
私の妹も、田舎から東京に引っ越したとたん花粉症が発症。
そういえば、田舎に住んでいる人より市街地に住んでいる人に花粉症が多い気がします。
それには理由があるようです。

一言にスギ花粉といいますが、その中にも多種あるようで、大きさも違います。
スギ花粉の直径は約30マイクロメートル（1マイクロメートルは1000分の1ミリ、ミクロン）。
スギ花粉の外皮に付着する微粒子（オービクル）の大きさは直径0.5～1マイクロメートル。
このオービクルの大きさは、大気汚染物質として最近問題化している微小粒子状物質PM2.5（直径2.5マイクロメートル以下）よりも小さいのです。
空気中を飛んでいる花粉からはずれると、落下しないで空中を漂ったまま。
花粉本体も土の上に落下するならすぐに埋まっていきますが、
アスファルトの上では何度も車や人などに踏まれるうちに粉砕され、だんだん小さくなって、何度も舞い上げられたりしてしまいます。
花粉症の患者が市街地で多いのも、これが理由の1つではないかというのです。
花粉にはほかに工場から出る大気汚染物質や黄砂なども付着し、これらの“複合汚染”が花粉症や呼吸器系疾患などの原因となって、
人間の健康に悪影響を及ぼしています。
マスクやメガネなどのさまざまな花粉症対策グッズも今や、花粉よりもはるかに小さな“ミクロン”レベルでの対応が迫られているのです。