注意したい薬の飲み合わせ・食べ合わせ

薬を服用する際に、効果を損なうものや作用を強めてしまう、飲み合わせや食い合わせの注意が必要な食品例です。

①高血圧や心臓病の薬などカルシウム拮抗剤が含まれ薬・・・グレープフルーツ（作用が予想以上に強くなり、血圧が下がりすぎたり副作用が出るケースあり）
②にきび治療薬や風邪薬、抗菌薬などテトラサイクリン系・ニューキノロン系が含まれる薬・・・牛乳（カルシウムが薬成分と反応して吸収率が弱まる）
③胃腸薬などパンクレアチン・水酸化アルミニウムゲルが含まれる薬・・・牛乳・ステーキ（吐き気を催したり、たんぱく質のリン酸と結びつき胃酸を中和する力を弱める）
④便秘薬などピサコジルが含まれる薬・・・牛乳・チーズ・バナナ・たまねぎ・納豆（本来なら腸で溶けるはずのものが、胃酸で中和され胃で薬が溶けてしまうケースあり）
⑤血栓症の薬などワルファリンカリウムが含まれる薬・・・納豆・クロレラ・青汁（大量のビタミンKが含まれているため効能を弱めてしまう）
⑥胃酸抑制剤などシメチジンが含まれる薬・・・珈琲・紅茶など（カフェインにより吐き気などの副作用が生じる場合あり）
⑦糖尿病治療薬などクロルプロパミドが含まれる薬・・・カレー（香辛料の働きで、薬が強く効き過ぎてしまい逆効果になることあり）
⑧総合感冒薬・鼻炎薬など塩酸フェニルプロパノールアミンが含まれる薬・・・チーズ・ワイン（チラミン成分が多いため）

昔はよくお茶で薬を飲んではいけないといわれていました。鉄剤と緑茶のタンニンが結合すると吸収が悪くなるためですが、製剤技術の進歩でクリアされ今では飲み合わせの影響はまずありません。薬も日々改良され、飲み合わせ・食べ合わせの常識が変わることもありますが、さらに病状を悪化させないために正しい知識で安全な服用を心掛けたいものです。