マダニに刺されたら

マダニは様々な病気の媒介者であり、日本を含め北半球の温帯から亜寒帯に広く分布しています。最も頻繁に媒介される病気はダニ媒介性脳炎とライムボレリア症です。ダニ媒介性脳炎は中部ヨーロッパ及びロシアでしか発症しませんが、ライムボレリア症は日本でも発症します。マダニに刺された場合はなるべく早めにダニを完全に切除することです。切除する時は刺抜きなどでダニをできるだけ肌に近いところで握ってネジを左右に回すような動作でゆっくりと外す事です。身体が取れてしまって、頭の部分が肌に残る場合がありますので十分気をつけてください。数日から数週間後に刺咬部を中心として輪のような紅斑が発生した場合は本病の病原体であるボレリアが伝播されました。他に筋肉痛や関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感などのインフルエンザ様の症状を伴うこともあるため、インフルエンザやかぜと間違えられることがあります。マダニに刺された後にこのような症状が発生した場合は必ず病院で検診することです。