ノロウィルスに感染しても、病院ですべき治療はほとんどない？

ノロをお腹にくる風邪だと思っている人がいますが、風邪ではありません。食中毒を引き起こすウィルスで、咳や喉の痛みなどの病状はなく、発熱や下痢、腹痛が主な病状です。ノロを疑う病状が出て病院に行ってもすべき治療はあまりなく、脱水症状が出ていれば点滴などをしますが、それ以外は「様子を見て下さい」といわれ、薬も出さずに帰されることがほとんどです。また、ノロを確定する検査はありますが、1週間ほどかかるため、結果が出る頃には治っているので検査をしてもあまり意味がありません。
対処法としては、水分を十分にとり、暖かくして寝ていることが一番で、飲み物は常温か温めたものがお勧めです。また、食事をとると刺激になって下痢をすることもあるので、食欲があっても水分意外の食事は控え、胃腸を休めたほうが無難と言えます。ただし、水を飲んでも吐いてしまい、水分が全く取れないうえに、熱もどんどん上がるようなときは、脱水の危険性があるので病院へ行くべきです。とくに子供や高齢者は、脱水症状が出やすいので注意が必要です。
また、薬で下痢を止めることをしてはいけません。下痢を止めるとウィルスが体内で増殖してしまう可能性があるからです。
感染者の便や吐瀉物、唾などから感染するので、手洗いやうがいの徹底は、言うまでもありません。