耳そうじ中のケガや事故に注意

耳かきは気持ちいいと思いますが、耳かきの方法を間違えると重大な事故を起こしてしまい、耳の中を傷つけてしまう危険性があります。

■子供の事故が多い
東京消防庁管内では平成21年から平成25年までの5年間で、耳かき中の事故により380人が救急搬送されています。
実に、そのうち0～4歳の乳幼児が150人とかなりの部分を占めています。
最も多い事故が、耳かきを「奥に入れすぎて出血した」ケースで、次に耳かきをしている最中に「人やモノ、動物に接触した」となっています。

こうした事故を防ぐためには、
・耳かきをしている時は周囲の状況（特に子供、ペット等）に注意する
・乳幼児がいる家庭では、耳かきや綿棒は乳幼児の手の届く範囲に放置しない
・無理をして耳かきや綿棒を耳の奥まで入れない
が大切です。
また、小さな子どもの耳そうじは耳の中を傷つけそうで不安という方は、耳鼻咽喉科等を受診するのもよいでしょう。

■耳にカビが生える？
耳そうじをすると気持ちがいいのは、耳の中に快感を生じさせる迷走神経が分布しているためです。
快感がクセになってしまうと「耳そうじをしないといられない、しないと気持ち悪い」という状態になります。
気持ちいいからと耳かきでガリガリかいていると、外耳道が傷ついて炎症や湿疹ができ外耳炎になりかねません。
外耳炎を起こすと、かゆみがでてくるのでまたかきたくなり、炎症や湿疹がいっそうひどくなって、さらにかゆみが増すという悪循環に陥ります。
また耳かきのしすぎで、外耳道にカビが生える外耳道真菌症になることもあります。
かゆみや痛みが気になるからといって、クリ―ムや化粧水をつけると余計に汚れやアカが増えてしまいます。