風邪（かぜ）をひいている時の運転の危険性について

飲酒した（アルコールの影響がある）状態は、
動態視力、集中力、認知能力、状況判断力など、
運転に必要な能力が低下します。
その状態で車を運転することは、極めて危険な行為です。
よって、道路交通法で禁止されており、
犯した場合には重い罰則が設けられています。

その飲酒した状態と風邪（かぜ）をひいている状態は、
同等の危険性を示唆した実験結果があるようです。

イギリスのカーディフ大学のアンディ・スミス教授が、
風邪をひいている男女５０人を対象に、
物事に対する被験者たちの反応時間や注意力などを、
風邪をひいていない状態や、飲酒した状態と比較する実験を行ったようです。

すると、飲酒した状態の反応時間は、
飲酒していない状態よりも、０．０１５秒遅いのに対し、
風邪をひいている状態は、０．０３６秒遅くなったようです。
また、風邪をひいていない状態に比べて、
風邪をひいた状態の注意力は、３分の１にまで低下することも分かったようです。

車の運転は、信号の移り変わり、前、後を走る車の距離、
歩行者の急な飛び出しに対し、常に気を配る必要があります。
しかし、風邪により能力が低下している場合、
それらへの反応が遅れ、事故をおこす可能性が高くなるため、
他の交通手段を使うようにした方が良いように思います。