地名が教えてくれる危険サイン

昨夏の広島の土砂災害で最も大きな被害に見舞われた安佐（あさ）南区八木地区が、実は崖崩れの多発地帯を表す「蛇」や「悪」のつく地名だったというのは災害後、テレビでも放映され話題になりました。
日本の地名の多くは過去の災害を伝え、後世に警鐘を鳴らすサインだったにも関わらず、不動産価値を高めるためのイメージチェンジが進み、時代とともに消えつつあることも事実です。

2009年名古屋大学減災連携研究センターが行った、東京・名古屋・大阪の三大都市圏にある3000以上のバス停名を分類した研究では、固く締まり、水はけのよい良好地盤のバス停には「山」や「台」「曽根」などが使われており、地震時に揺れやすく、液状化の恐れもある軟弱地盤には「川」や「江」「橋」「深」などの漢字が使われている傾向があると分かりました。
これらを地図に落とし込んでみると、標高や過去の地震による震度などと地名が見事に対応するそうです。

あなたも、自分が住んでいる場所、職場などの地名を今一度きちんと知り、いざという時に備えましょう。